着物喪服をせっかく譲り受けたけど、持て余している…
喪服として着る以外の使い道は何かないかな?
最近は洋装が一般的で、和装の喪服を着る方は少なくなってきていますよね。
でも実は親から譲り受けた高価な着物の喪服を持っている、もしくは引き継いでほしいと言われて困っている方も多いのではないでしょうか。
とても高価で嫁入り道具でもあったものなので「処分するのはもったいない」「思い入れもあるし他人にあげるのはちょっと…」と考える年配の方は多いようです。
でもせっかく貰っても着る機会はそもそも少ないし、保管するのも場所をとって大変。着付けも自分できないと頼むのもお金がかかるし洋装でいいんだよなぁ…とお悩みの方もいるはず。
この記事では、そんな持て余しがちな着物喪服の色々な使い道について解説していきます。
【目次】
着ない着物喪服の使い道
着物喪服の使い道の例を挙げていきます。
・普段着使い
・リサイクルショップ
・リメイク(ワンピース等の服・小物)
それぞれの使い道に関して、詳しく解説していきます。
普段着使いは難しい?喪服以外に紋付を着回す方法
着物の喪服は黒紋付と色紋付があります。
もし着物自体は普段から着る方であれば、色紋付は羽織やストールで紋をさりげなく隠すことで普段着使いができるのでおすすめの活用法です。
しかし貰い受ける喪服としては格式の高い黒紋付であることが多いはずです。黒紋付は格式が高い正装なので普段着として着るのは心理的にも常識的にも憚られるでしょう。では、黒を他の色に染めなおすことは可能なのでしょうか。
黒は特に濃く染められていることもあり、不可能ではないものの色を抜くのは難しいようです。生地も傷んでしまう恐れがあるし、費用的にも現実的ではなさそうです。
普段着にするのは難しいかもしれませんが、喪服以外にも黒紋付を着回している例はあります。
宝塚の正装といえば黒紋付に緑の袴ですよね。黒がきりっとかっこいい着回しです!
第一礼装として黒紋付を喪服以外に活用するのもいいですね。
”カブいている”という認識をもって、ハレの着物をあえて普段着に落とし込むのも個人的には悪くないと思います。
着物文化は廃れていく一方で、若い世代で着物をファッションとして自由な発想で楽しむ方もいます。タンスの肥やしにするよりはせっかく譲り受けた着物を着物として活かすのは素敵なことではないでしょうか。
リサイクルショップに出しても数百円?
買うときは数百万円もすることもある黒紋付ですが、限られたシーンでしか使えない上に着る機会の減っている着物の喪服の買い取り相場は数百円~数千円くらいだそうです。
また紋は増えるほど格式は高くなるのに、紋があるほど価値が下がってしまいます。家紋は家族特有のものですのでさらにニーズが減ってしまうわけですね。
喪服だけでなく、草履や小物類とセットであれば査定はアップするようです。少しでもお金に換えたい方は、着物の保存状態が悪くなる前に一式まとめて売ってしまうのも手ではあります。
着物の喪服をリメイクしてワンピースへ
着物の喪服の使い道として最も幅広く活用できるのが、リメイクです。
着物自体をもう着ないなら、いっそ洋装やバッグや小物類に変えてしまう方が着物も無駄にならないのでおすすめの方法です。
リメイクは自分でする方法と専門の業者にオーダーする方法があります。
着物リメイクワンピースの作り方
喪服をリメイクしてワンピースに仕立てる動画はYouTubeでいくつかアップされてます。
高価な喪服だと自分で鋏を入れてリメイクするのはなかなか勇気がいりますよね。
その点ワンピースなら初心者でも挑戦しやすく、型紙なしで作れるのでおすすめです。
裁縫経験があってものづくりが好きな方はぜひ挑戦してみてください。
着物リメイクをオーダーする
自分で作るのは難しい…きちんとした服に仕立て直したい!という方は着物リメイク専門店にオーダーするのがおすすめです。
生地を活かして、洋装のブラックフォーマルに作り変える方が多いようです。年齢とともに着る機会も増える礼装ですので、使わない着物の喪服が長く幅広く使える喪服に変わるのは嬉しいですよね。
もちろんフォーマルな服だけでなく、普段着のワンピースやスカート、ブラウスに作り変えることもできます。
仕立て直すのは物にもよりますが数万円~かかります。ただブラックフォーマルも買うとそれくらいのお値段はするので、せっかくなら持っている着物を作り直した方が無駄にならずに心理的にもいいのではないでしょうか。
喪服の帯をリメイク
着物の喪服とともに扱いに困るのが帯です。喪帯も普段使いするのは難しいため着物同様にリメイクしてしまうのが一番活用の幅が広いです。
主に帯はフォーマルバッグにすることが多いようです。家紋もさりげないワンポイントになり、模様が上品で素敵なバッグに生まれ変わります。バッグ以外に財布や日傘、ズボンに仕立て直すこともできるようです。
着物と合わせて仕立て直すと洋装のフォーマルな装いが一式そろって便利なのではないでしょうか。
まとめ
着物の喪服の使い道について解説してきました。
まとめると
・礼装として袴と合わせる、着物風ファッションにするなど着物として喪服以外に着回す方法もある
・リサイクルショップに売ってもあまり値段はつかない
・着物リメイク専門で着物、帯ともに洋装やバッグに仕立て直すことができる
黒紋付という高価でご家族の思い入れのあるお着物をただ処分するだけなのはあまりにも寂しいですよね。ぜひこの記事を参考に、少しでも活用していただけばと思います。