遺品整理をしていて、買取できる遺品が出てきたときはどうすればいいのでしょうか。
故人の趣味の品であったり、ブランド品であったり高額での買取が望めそうな品がでてくる可能性がありますよね。
もしくは不要なものを買取してもらいたいけど買取は可能なのか、出てきた遺品の価値がわからないと言った場合に査定はどうすればいいのかなど疑問が湧いてきます。
・遺品買取の専門業者はあるのか
・リサイクルショップに持ち込むのか
・フリマアプリやオークションで自分で出品するのがいいのか
選択肢は色々ありますがどれがいいのでしょうか。
そういった買取してもらえそうな品を売りたい場合に、おすすめの業者やコツはあるのか気になっている方は多いはず。
ここでは遺品整理をしていて買取できる遺品が出てきたときはどうすればいいのか悩める方に向けて、高額で売れる遺品はどのようなものがあるのか、おすすめの業者やコツについて紹介していきます。
遺品整理で買取できる遺品が出てきたときはどうすればいい?

故人の思い出の品を整理する遺品整理、必要なものと不要なものに分けて処分するのはもちろん、思い出の品に触れることで残された遺族の心の整理にもなります。
そんな遺品整理ですが、なんとなくイメージはつくものの故人が亡くなってからいつやるのか遺品の買取の流れなど意外とどうしたらいいかわからないことも多いですよね。
ここでは遺品整理の基本的な説明と遺品を売るにあたっての流れ、どのような品が売れるのかなど詳しく解説していきます。
遺品整理って?
遺品整理とは故人の所持品を整理し、部屋や家を綺麗に原状回復することです。
遺品整理はいつやるの?
特に明確な通例があるわけでないので、葬儀が落ち着き心の準備もできたタイミングでいいでしょう。法的な手続きが必要なものは直ぐに取りかからなければならないので、優先順位をつけて段階的に行うのもいいかもしれません。
四十九日や葬儀後など法事の際であれば、親戚が集まっており整理を効率よく行えるのでおすすめと言えます。
故人が住んでいたのが持ち家であれば急ぐ必要はありませんが、機を逃して何年も放置してしまうことは避けたいものです。
遺品整理は誰がするの?
遺品整理は基本的には遺族が行います。
個人でやる場合も特に立会いはいりませんが高価な遺品が出てきたときに相続に関して親族ともめ事が起こらないように親族みんなが納得できるやり方で、できれば一人で行わないようにするのがいいでしょう。
遺品整理は業者に依頼できる
しかし遺品整理は心理的にも時間的に労力がかかります。そこで遺品整理を業者に依頼するという方法もあります。
業者の種類としては、遺品整理専門業者・不用品回収業者・清掃業者・便利屋サービスなどが挙げられます。
遺品整理のパターンによって頼む業者も変わってきます。業者に依頼する場合、作業開始前と後でカギの受け渡しなどのため現場に行く必要があることが多いですが、作業中の立ち会いの不要です。
また、自身である程度所有物を整理しておく生前整理というものもあります。残された遺族への負担を減らすためにも事前に遺品のリストなど作成しておくといいでしょう。
買取できそうな遺品があったら…買取依頼の流れ
遺品整理を行い、買い取りできそうなものや故人の大切な遺品などと不用品とに分けます。
そうして遺品整理をして買取できる遺品が出てきたときの買取の流れとしては、
➀まず買取を行っている業者を選ぶ。
②業者に連絡の上、日時を決める。
小さなものであれば自身で店へ持ち込むことも可能ですし、家電やピアノなど運べない大きなサイズであれば出張買取を行っている業者へ依頼するのがいいでしょう。
また近くに買取業者がない場合に宅配で遺品買取を行っている業者もあります。
ネット上では、遺品を入力すると複数業者に一斉に査定依頼を出して見積もりを比較できるサービスもあるので、少しでも遺品を高く買い取ってもらいたい場合には複数の業者で比べるのがいいでしょう。
遺品整理を個人でする場合
遺品整理を個人でする場合は、買い取りできそうな品を自身で判断する必要があります。
家電や貴重品など分かりやすく売れそうなものだと判断も簡単ですが、壊れていても高く買取できたり素人では価値が分かりにくいものだったりとなかなか難しいものです。
リサイクルショップや買取専門店は出張買取を行っているところが多いので、判断が難しいもは一度捨てる前に見てもらうのがいいかもしれません。
または買取価値がつかないような、こまごまとしたものも自身でフリマサイトやネットオークションにかけることで買取店を介さずに売れる可能性があります。大変な遺品整理ですが、余力がある方はフリマサイトを活用するといいでしょう。
遺品整理を業者に依頼する場合は代行も可能
遺品整理業者の中には、整理と併せて買取を行っている業者もあります。
買取に強い業者は、海外貿易やリメイクショップなど様々なリサイクル市場へのコネクションを持っていたり骨董品に強い鑑定士や遺品整理士の資格を持ったスタッフが在籍していたりするため、自身で業者へ持ち込むより幅広く買取を行ってくれる可能性があります。
高価買取ができれば、遺品整理費用を買い取り分安くてすむという形の業者もあります。手間を抑えて、買い取りまで行ってくれるサービスはかなり魅力的ですよね。
買取できる遺品ってどんなもの?
買取ができそうな遺品の例を挙げていきます。
貴金属・宝石…時代を経ても価値が変わりにくい品で、壊れていても買取できるのも良い点です。ジュエリーのデザインによっては流行りもあるので買取価格も変わってくるようです。
ブランド品…宝石と同じく、デザインによって左右されるもののやはり高額の買取が望める品です。ただ状態が悪いと査定額も低くなってしまうので保存には気をつけたいところです。
家具・家電…大きい家具や家電は処分するのにもお金がかかります。そこで査定に出して引き取ってもらえるなら処分費用もかからず一石二鳥です。
古い箪笥などの家具は、古道具として魅力的な品であれば高額での引取も可能かもしれません。
家電類は新しいものだと買取価格も高いですが、3年以上使っていると型落ちとして価値が下がり売れない場合が多いです。
コレクター品…切手やフィギュア、骨董品など素人目には価値がわからないもののマニアにとってはたまらないお宝があるかも知れない夢のある品です。
査定に出す前に、ネットオークションなどで同じ品がいくらで売られているのかなど下調べしてみて価値を把握しておくのもいいかもしれません。
趣味用品…ゴルフクラブや釣り道具、カメラなど、趣味で使っていた品は需要も高いため高額での買取も望めます。最近はキャンプブームのためキャンプ用品などは特に値がつくようです。その時のブームや季節によって買取価格も変わってきます。
毛皮・着物…服の中でも毛皮や着物など高価でありながら恐らくあまり着られていなかった品は保存がよく、元々の品質も高ければ買取も高くなってきます。
買取できないものは?
価値がありそうでも買取してもらえない品もあります。
ビールなどの酒類…酒類はワインやウイスキーで未開封の品であればむしろ高額での買取と見込めますが、ビールやサワーなど長期での保存で価値がでない酒類は買取してもらえません。
リユースが難しい品…畳や漬物瓶類、植木鉢などは買取してもらえないことが多いです。また先程買取できる品であげた家具や趣味用品も欠損していると使用にあたって危険もあるため買取してもらえません。
飲食物・医薬品・タバコなど…身体に取り込む品で期限があるものたちは買取してもらえません。
遺品整理|買取依頼する時のコツ

ここまでは、遺品整理とその買取にあたっての基礎知識について述べてきました。
遺品整理をする人にとって、
- 少しでも遺品を高く売りたい。
- 手間が出来るだけかからない方法がいい。
- 処分費用をできるだけ抑えたい。
などなど人によって遺品整理にあたって知りたいポイントはバラバラでしょう。
しかし基本的には抑えておくべきポイントは一緒で業者選びが大切だと言えます。
ここでは、これから遺品整理をする人に向けて抑えておきたいコツをまとめていきます。
貴金属やブランド物は専門買取店へ
貴金属やブランド品は誰にとっても価値があると判断がしやすいのでリサイクルショップや質屋などどこでも買取してもらえます。
しかしやはり買取してもらうのは大手の専門店がおすすめです。
理由としては、その分野に精通した鑑定士であれば貴金属やブランドの価値を正しく評価してくれるからです。
また、大手専門店であれば販売ルートも多くブランドであればマイナーな品でも値段をつけて買取してくれる可能性が高いです。
ここではおすすめの大手買取専門店を紹介します。
買取本舗七福神
金、貴金属買取専門店で大手の中でも買取相場が高いお店です。
変動する貴金属の価格を毎日公式サイトに張り出していて、事前に価値を確認することができます。
店頭・宅配・出張買取の3種類があって、LINEで査定もできるので、遠方でも査定に出すことが出せるのも魅力的です。
KOMEHYO
創業75年の老舗買取店です。名前を知ってる方も多いでしょう。ブランド品の買取に特化していますが貴金属なども買取を行なっていてまとめて色々な品を高額買取してほしい時にもおすすめです。
スマホで撮影してLINEで査定をしてくれる・宅配のための梱包キットを無料で用意してくれるなど手間がかからずサービスが充実しています。
ジャンルに適した買取業者を選ぶ
着物や趣味の品、カメラや骨董品、絵画などもそれぞれに特化した店であれば価値を見出してくれる可能性が高いです。
そのため特定のジャンルの遺品の数が多かったり、高額な品をきちんと査定してもらいたかったりする場合には、やはりそれぞれのジャンルの買取専門店を選ぶと間違いないでしょう。高価買取を狙うためにおすすめの専門店の紹介します。
着物|着物買取専門店ファンタジスタ
店舗は東京のみですが、宅配買取は全国で対応していますし出張買取も都内では行っており往復の交通費も無料で査定してくれます。
査定はやや厳しいものの高額で買取してもらえたという口コミがありました。着物専門店ならではの鑑定力と独自の販売ネットワークが強みのようです。
美術品・骨董品|古美術永澤
創業25年、鎌倉発で現在は東京に本社を置く古美術買取専門店です。
全国対応で出張買取を行っていて、宅配買取・毎月2回の完全予約制の持込買取・LINE査定と幅広く選べます。
その場で現金払い・出張料査定料金無料のため、値段が付くか判断できないものも安心して依頼できます。
また買取できそうな品が多い場合には、買取と合わせて遺品整理も行ってくれるサービスも行っているそうです。
不用品は買取業者やリサイクルショップ
上記以外の価値が見出しにくい細々とした不用なものたちはリサイクルショップなどにまとめて買取依頼するといいでしょう。
リサイクルショップであればジャンルを問わず、家電や日用品類を買い取ってくれます。ただし家電類は3年か5年以上のものだと型落ちとしてほぼ値段がつかないこともあります。
処分するにもお金がかかるものなので型が古いものは引き取ってもらえれば上々というくらいに考えておけばいいでしょう。
家電は専門買取業者もありますので、そちらも検討してみてください。下記サイトでは、実際にどのような品がどの値段で売れるのか掲載してくれていてわかりやすいです。

複数の業者から見積もりをとる
高額買取の一番の秘訣は店選びです。そのため一店舗だけで決めるのでなく、複数の業者で査定してもらうことが大切です。
見積もりしてもらうのに費用がかかることはめったにないので遠慮せずに見積だけでも依頼しましょう。そして相場や店ごとの違いをある程度把握して、納得してから買取してもらうのがコツと言えます。
・手間をできるだけかけたくないという場合→遺品整理と買取を同時に行ってくれる業者を選ぶ。
・遺品をできるだけ高く買取してほしいという場合→特定のジャンルのものは専門店に依頼する・複数の業者で見積もりしてもらって比較する。
という風に目的に合わせて買取業者を選ぶといいでしょう。
高く売る方法は…
遺品の種類は多種多様ですが、高額買取をしてもらうためのコツは基本的には一緒です。
- 手入れして綺麗にしておく、匂いなど可能な限り消す
- 箱や袋などの容器、付属品や保証書など揃える
- 季節ものはシーズン前などタイミングを狙って売る
- 保管状態に気を付ける
- 特定のジャンルは専門店に査定してもらう
- 複数業者に見積もりしてもらう
遺品整理の買取に関するトラブル・注意点

それでは遺品整理して買取に出すにあたって注意することはあるのでしょうか。
業者に依頼するにしろ、個人で売るにしろお金が関わることなので、金銭トラブルや気をつけるべきことはあります。また故人の品となると親戚間のトラブルの元になってしまうこともあります。
ここでは遺品整理や買取依頼をする時によくあるトラブルや気にしておくべき点などを紹介していきます。
適正な価格で買取してくれる?
買取してもらうにあたって、不安なのが適正な価格で買い取りしてもらえるのかですよね。査定に出したけど思ったより安かったなど買取に納得できないことがあった人は結構多いのではないでしょうか。
こればっかりは店や鑑定する人によって変わってくることなので、多少運任せのところもあります。
できるなら買取依頼するのは近場のリサイクルショップより買取してほしい品の専門店であれば、専門の鑑定士がいて正しい価値を見出してくれる可能性が高いです。
また先述のように複数の業者に査定してもらうこと、事前に調べられれば売りたい品の相場を把握しておくことが大事です。
遺族の意向などを確認する
遺品整理の買取を行う時は親族間でトラブルになってしまうこともあります。
「遺族間で相談なしに勝手に一人で整理して価値のある物を売った。」
「まとめて処分したら後から価値があるものがあったのにと他の遺族から言われた。」
「あるはずの遺品がないと遺品整理をした人がネコババを疑われた。」
「宝石を相続する口約束をしていたが証拠がない。」
といった事例があります。こういった親族間のトラブルは避けたいところです。
トラブルを避けるためにも、
- 事前に他の親族と遺品整理について話し合っておく
- 遺品整理は一人で行わない
- 第三者である遺品整理業者に依頼する
- 相続する遺品が決まっている場合は事前に文書でその旨を残しておく。
- 生前整理をしておく
といったことを心掛けるようにしましょう。親しい親戚同士だからこそなあなあで進めてしまって思わぬ金銭トラブルに発展しまうことが多いのです。
価値がはっきりしないと後から揉めることも
「どうせ価値のあるものはないから、遺品整理してくれる人に全部一任する。」と事前に親戚同士で取り決めしておいても、買取査定をしてもらったら思いのほか高額になった、価値のある品がでてきた、といった場合に後から揉め事に発展するというケースもあります。
こういった事態を防ぐために、遺品の買取価格が決まった時点で一度他の遺族に確認した方がいいでしょう。そのためにも買取金額の見積もりをしっかり取れる業者を選ぶようにしましょう。
フリマアプリやオークションのトラブル
買取業者を介すと販売して利益を出すための分買取金額も安くなります。
近年はメルカリやラクマなど個人で売り買いするフリマアプリやネットオークションが浸透しているため普段から使い慣れている方であれば、自身で売ってしまった方がお金になる可能性があります。
しかし個人同士での売り買いとなるとトラブルも多いものです。
「発送したのに届いてないといわれた。」
「返品を要求されて商品のすり替えをされた。」
「こちらに落ち度はないのに梱包方法や思った商品と違ったなど難癖をつけられた。」
こういった事例は決して多くはないですが、どうしても個人同士の信頼前提のやり取りとなるので、どれだけ気を付けていても防ぎきれない怖さはあるのは事実です。
①写真を撮って証拠として残しておく
②郵送の追跡ができるようにしておく
など対策はするようにしましょう。
またせっかく出品しても一向に買い手がつかず、遺品整理が進まないということも考えられます。買い手がつきやすい出品の方法や、発送・梱包の仕方など慣れていないと意外と難しいもので、金額以上に手間がかかってしまうことも多いです。
買取金額は低くなっても、確実に買い取ってもらえて安心感も手間もかからない業者に依頼した方がメリットが大きい場合もあります。
まとめ
この記事では、遺品整理して買取できる遺品が出てきたときはどうすればいいのかについて買取してもらえる品はどんなものがあるのか、買取業者の選び方や注意点、高額買取のコツなどを紹介しました。
遺品整理業者の中には遺品整理士が在籍しており整理と一緒に買取も行ってくれる業者もあるため、できるだけ手間をかけずに費用を抑えたいという方にはおすすめできます。
買取に出す際には、貴金属やブランドものや骨董品などは価値を正しく判断してくれる可能性が高い鑑定士のいる専門店に依頼するといいでしょう。また販売ルートや店舗が多い大手の方が高額での買取が見込めます。
なにより高価買取してもらうために大事なのは複数の業者に見積もり依頼することです。
また遺品となると親族間のトラブルに発展することが多いです。
遺品整理は一人でしない・事前に遺品の扱いなどを親族で話し合って取り決めをしておくなど対策をして不要なトラブルに発展しないようにしましょう。