祖母の葬式に行きたくない!と内心思っていても、なかなか口に出せない方は結構いるのではないでしょうか。
祖母という近しい親族の葬式に出たくないなんて言うだけで人間性を疑われるのではないか、行かなかったら世間体や親戚付き合いに悪影響を及ぼすのではないかと考えて誰にも言えず、webで検索しているのではないでしょうか。
葬式に行きたくないと一口に言っても、
- 祖母とそもそもあまり面識がないから行く必要性を感じない
- 祖母と仲が良かったため辛いから葬式に出たくない
- 祖母は嫌いではないが、実家や親戚と折り合いが悪いため葬式に行きたくない
- 遠方なので交通費もかかるし仕事も休めない
- 単純に面倒くさい
と例を挙げればきりがないですよね。ネット上でも親族の葬式に行きたくなくて悩んでいるという書き込みは多く見られます。
個人的に先日遠方の疎遠だった祖父の葬式に渋々参列したので、気持ちはわかります。
事情は人それぞれですしここでは人間性の如何はおいといて、孫として祖母の葬式に行かないデメリットはなにか、もし行かなかった場合にするべきことや解決策について紹介していきます。
【目次】
祖母の葬式行きたくない・行かないは非常識?
祖母の葬式に行きたくない、参列しないのは世間的に見て非常識なのでしょうか。
葬式に参加しなければならない親族の範囲はどこまでと特に決まっているものでなく、付き合いのありなしなどで参列を判断します。
最近は葬式も家族葬という風に肉親だけの小さな規模で行われることが増えてきましたが、最小の規模の葬式でも基本的に孫は参列の対象となります。
つまり祖母の葬式に参列できるのにしないのは異例であり、非常識と受け取られる可能性が高いです。
しかし色々な事情があるでしょうし、地域性や親戚の方の捉え方など千差万別なので一概に非常識だと言われるか否か断言できるわけではありません。
最終的に行く行かないはご自分の判断ですので、後悔のない選択ができるといいと思います。
考えられる行きたくない事情のパターンから考えていきたいと思います。
仕事が休めない
忌引きは本来保証されているべきもので、祖母という血族の葬式であれば三日ほどの休暇はもらえるはずです。弔事はなにより優先されるというのが一般的な認識だからです。
しかし職業柄、どうしても葬式に合わせて休みをとれない、休みをもらえないという方もいるでしょう。人にもよりますがそういった事情であれば親戚の方も理解してくれると思われます。
葬式や通夜以外のタイミングで故人に会いに行くか、後日お墓参りに行くという方法もあります。
祖母とは疎遠
祖母と孫だからと言って、ほとんど面識がなかったり関係が良好でなかったりすることもありますよね。または親戚と関係が悪いから参列したくないという人もいるでしょう。
葬式に参列しても他の孫は泣いているのに私だけ悲しんでいないのが居心地が悪いという声や、故人を弔う気持ちがないのに行く意味があるの?という声も見かけます。
しかし心理的な問題は関係なく、参列できるのにしないと社会的に非常識だと見なされる、親戚との今後の付き合いに悪影響を及ぼすといった可能性は高いため基本的には参列すべきです。一社会人として我慢しなければならないこともあると割り切りましょう。
しかし最終的な判断は自分に委ねられているので、自己責任で葬儀に行かないという選択をするのは構わないと思います。
疎遠であれば喪主の方から参列しなくてもいい旨を伝えられることもあります。
遠方で時間がかかる
地元から遠く離れて働いているため、移動に時間も費用もかかるから行きたくない…という方もいるでしょう。先述のように会社の規定にもよりますが、忌引きは3日ほどあるのでどれだけ遠方でも国内であれば行ける時間はあるはずです。
遠方だから、疎遠だから、と色々行きたくない理由はあると思いますが、葬式に出たことがなければ言い方は悪いですが近親者の葬式は今後の社会勉強にもなりますので一社会人として果たすべき儀式だと考えて参列するようにしましょう。
また親戚付き合いも疎遠になりがちな現代社会において、親戚が一堂に会する滅多にない機会ですのでそういった意味でも葬式への参列は意義があると言えます。
私の個人的な話になってしまいますが、祖父が亡くなった時、仕事が休みにくい業種だったことと遠方でかつ疎遠だったという全ての理由で行きたくありませんでした。
実家が田舎なので親戚の心象を気にして結局参列しましたが、結婚もせずふらふらしていることを口酸っぱく親戚たちに言われたり、他の孫が泣いてる中1人だけ泣けなくて肩身の狭い思いをしたりしました。
それでも、最期に祖父の顔を見た時は会っておいてよかったなと不思議と後悔はしなかったですし、疎遠になりかけていた従兄弟たちと久しぶりに会えたのは良かったなと思いました。
最終的には自己判断だと思いますが、今後の社会勉強のためにも親戚付き合いのためにも身近な血族の葬式は参加しておいた方がいいと思います。
祖母の葬式に行きたくない方へ
基本的には祖母の葬儀には孫は参列すべきです。参列するとなった場合に会社への報告の仕方を紹介します。
また行かなかった場合のデメリットを分かった上で、なお参列しないことを選択した方へ、行かない理由として使える例と、参列の代わりにやるべきマナーについて紹介していきます。
祖父母の訃報・葬式を会社に報告する方法
祖父母の訃報の連絡を受け、忌引き休暇を申請するためにすることを解説します。
- 祖父母の訃報と葬式に参加するため忌引き休暇を申請する旨
- 葬式が行われる場所と日程
- 葬式に参列するために欠勤する日数
もし葬式の準備などで忌引きだけでは日数が足りない時には、有休を合わせてとる方法もあります。
方法は口頭、電話、メールと色々ありますが最終的には口頭で報告するようにしましょう。会社によっては書類などで忌引きを報告する必要がある場合もあります。
行かない場合の言い訳
忌引きは血族なので三日もらえるため、遠方だから行けないという理由は少し弱いです。忙しくて時間をとれないという方は通夜だけ、告別式だけという風に片方だけ参列する手段もあります。それでも休みにくい仕事の事情などもありますよね。
コロナ禍を理由に行かない
そこでコロナ禍であることが理由に使えます。最近は少し落ち着いてきたとはいえ、コロナ禍は終わる兆しが見えません。
葬儀が遠方で行われる場合、年配の方は特にコロナを気にされますし実際問題、地元のコミュニティにコロナを持ち込んでしまうリスクがあります。
遠方からだと「祖母の葬式に行きたくない」という以前に、むしろ来なくていいと言われることも多いようです。
コロナを利用するような方法で良い気持ちはしませんが、実際リスクはありますしコロナを理由に葬式に行かないというのは説得力のある言い訳になります。
また体調を崩している場合も、感染のリスクから参列しない方がいいでしょう。
大きな行事と被った
行きたくない理由に他の行事と被ってしまったパターンもありますよね。
「弔事は慶事より優先される」というのが一般的ですが、本人の結婚式と被った場合は結婚式を優先して構いません。また子供がいる方は、入学式や卒業式など一生に一度の大きな行事と被った際にもそちらの行事を優先させることが多いです。
「祝い事は後にもできるけど葬式はできないから、葬式を優先すべき」という声もありますが、判断が分かれる難しい問題です。家族で話し合って子供の意思も尊重してあげるべきでしょう。
通夜にだけ出て、葬式は夫にだけ行ってもらうという風に対応される方が多いようです。
葬式を欠席する孫がするべきこと
仕事やコロナの関係で葬式の参列ができない孫が代わりにやっておいた方がいいことを解説します。
喪主に参列できない旨を伝える
当然孫は参列する対象になっているため、喪主に参列できない旨を一報入れましょう。早めに欠席を伝えるようにしましょう。遅くとも前日までには連絡をするのがベターです。
弔電を打つ
弔電の申し込みはネットから可能で、文例もたくさんありますので故人に関するエピソードやメッセージをアレンジして送るといいでしょう。
送り先は葬儀会場で宛名は喪主にするように気をつけてください。遅くとも葬儀開始までに届くようにしましょう。会社や選ぶ台紙によって弔電の費用は変わりますが、1,000円~5,000円が一般的です。
香典を送る
香典の相場は祖母であれば、1万~5万円です。ご自身の年齢によって金額も変わりますが、従弟と相談の上香典の金額を合わせてもいいでしょう。
香典の送り方は、他に参列する親や親戚など代理人に託すか現金書留で郵送するという方法があります。または後日に弔問する際に持参するという方法もあります。
供物や供花を送る
孫一同という形で用意するのが一般的で、葬儀会場の方で既に用意していることが多いのですが参列できない分多めに費用を包む、一人だけ別で送るという誠意の見せ方も考えられます。必ず喪主の方と相談の上、送るように気を付けましょう。
これらのことをやっておくと、参列はしたかったけどできなかった気持ちも伝わりますし心遣いができていたと親戚の心象は悪くならないはずです。
特に若い方であればこれらのことはしなくていいと言われることが多いでしょうから、喪主やご自身の親と相談してから行うようにしましょう。
このように行かなかった場合にやるべきことは意外と多いものです。弔電・香典・供物をもし全部したとすると結構な額になるので、遠方で交通費がかかるから行きたくないor面倒くさいから行きたくないに該当する方は、参列してしまった方が手間と費用はそれほど変わらないので世間体というデメリットを考えると、やはり参列した方がいいと思われます。
まとめ
祖母の葬式に行きたくない方に向けて、葬式には行くべきなのか行かなかった場合にやることはなにか解説してきました。
- 祖母の葬式に参列しないと非常識だとみなされる可能性が高い。
- コロナ禍を理由に遠方の葬式に参列しない風潮が強いため、行きたくない場合は理由として使える。
- 参列しなかった場合、喪主に連絡・弔電を打つ・香典や供花を送るなどをやったほうがいい。
最終的には参列を決めるのはご自身ですので色々考慮した上で、後悔のない選択ができればいいと思いますので、この記事が一助となれば幸いです。