喪服を洗濯できるか洗濯マークも確認せずに自宅の洗濯機に入れてしまった経験があります。
訃報は突然やってきますし、喪服をいつも綺麗な状態で準備している一般の方はそうそういらっしゃらないではないでしょうか。
急に必要になった喪服を洗いたいと感じている方、または使用後に自宅での洗濯かクリーニングで迷っている方に読んでいただきたい内容です。
私のような失敗をしないでいいように、喪服の正しい洗濯方法、洗濯頻度や洗濯後の注意点まで詳しく解説していきます。
【目次】
喪服を自宅で洗濯した失敗談
余談ですが、喪服を自宅で洗濯してしまった恥ずかしい話を少しさせてください。
親戚に不幸があり、自分の持っていた喪服を準備していたらなんとも言えないタンスっぽい臭さがありました。
翌日にそのまま着ていくか?クリーニングは間に合わないだろうと考えて、慌てていたのもあってそのまま自宅の洗濯機に入れてしまったのです。
「色落ちしないように」とか「お湯で洗うと縮むかな」とか自分では注意していたつもりですが、気が動転していた事もあって洗濯マークを確認するところまで頭が回りませんでした。
そのまま自宅の洗濯機で喪服を洗った結果、粉洗剤の白い粒が黒いスーツについてしまって匂いは解決したのに翌日着ていくことは出来ませんでした。
自宅の洗濯機で失敗した原因
- 洗濯機の「手洗いモード」で洗濯
- 「お湯」ではなく「水」で洗った
- 普段着用の「粉洗剤」で洗った
私の感じている失敗点は上記の3点です。
普段から、洗濯機の手洗いモードを使用している方なら当たり前に感じられるかもしれませんが私は知りませんでした。
むしろ、手洗いモードなんて使ったことがなかったというのが本音です。
洗濯機の手洗いモードとは?
ドラムをほとんど回さずに、ゆっくりと丁寧にまるで「手洗い」かのように洗う洗濯機の機能のことです。
私の頭の中に温度の高い「お湯」だと洋服が縮むという、その思い込みだけで洗濯機の設定は常温を選びました。
結果、洗濯機はほとんど回らない状態で粉洗剤が常温の水では溶けきれずに黒い喪服に固まった洗濯洗剤がついて取れない状態になってしまった。
喪服を洗濯機で洗ってしまった後
喪服には粉洗剤が固まった状態が粒になって付いているのですから、高温のお湯で擦ってあげれば取れたかもしれません。
しかし、ポリエステルの喪服だったので型崩れとかダメージが心配で激しく擦ることはしませんでした。
自分の持っていた喪服は後日クリーニングに出し、急遽また喪服を買うという自分の失敗でダブル出費でした。
しかし、後日落ち着いて調べてみたら私が持っていたポリエステルの喪服はて手洗い可能の洗濯マークが付いていたんですよね。
正しい洗濯方法を知っていれば、その時失敗してダブル出費しなくて良かったのでここに詳しくまとめていきます。
喪服の正しい洗濯方法
喪服の正しい洗濯方法で一番大切なことは、洗濯マークと喪服の素材を確認することです。
洗濯マークの手洗い「×」がついていないかどうか?です。
手洗いマーク「×」でもポリエステル100%なら自宅で手洗い可能な場合もありますが、その時はご自身の判断でお願いします。
洗濯前のチェックポイント
自分で手洗いする時も洗濯機の「手洗いモード」または「ドライモード」を使用する時も以下のポイントが大事になってきます
- 洗濯マーク「手洗い」OK
- 喪服は綺麗に畳んでネットに入れて洗濯
- 上下セットで洗う
- オシャレ着洗い用中性洗剤を使用
- 脱水は短めに
- ハンガーにかけて天気が良い日に陰干し
- 布を当ててアイロンをかける
- 湿気をしっかり取って保管
喪服の型崩れを防ぐ為に必ずネットに畳んだ状態で入れてください。
上下が別れている喪服を片方だけ洗ってしまった場合、洗濯後に素材の質感や色が微妙に変わってしまって上下セットで着用すると違和感を感じてしまうことも考えられます。
有名なオシャレ着洗い洗剤は、エマールやアクロンですね。
オシャレ着洗い用洗剤なら、洗濯ダメージを防ぎながら洗うことができます。毛羽立ちや色落ちを防ぐことができますよ。また、手洗いコースで洗ったとしても繊維の奥に浸透するため、キレイに汚れが落ちます。
アイロンをする時に布を当てるのは、「テカリ」が防止です。喪服では光沢があるスーツだと場違いになってしまいますので、ご自宅でアイロンをかける時は最善の注意を払って自己判断でお願いします。
洗える喪服の素材とその違い
- ポリエステル・・・比較的縮みづらく、シワになりにくいので自宅の洗濯機で洗うことも可能
- ウール・・・ウールの性質上アルカリ性洗剤に弱く、縮んだりシワになりやすい
そのため、中性の洗剤を使って洗濯となるが、不安な場合はクリーニングに出したほうがよい - キュプラ・レーヨン・シルク・・・水洗いするとすぐに縮んでしまうので、水洗い厳禁
そのため、かならずクリーニングに出す
手洗い手順
洗濯方法の表示が「手洗い」表示となっている場合の方法です。
- 洗面台などや桶などに水を溜め、おしゃれ着洗い用の中性洗剤を入れる
- 喪服を静かに沈めて、優しく押し洗いし、水は捨てる
- 洗濯機で30秒ほど脱水
洗濯機にドライコースがある場合は、ドライコースの脱水を選択する - もう1度1に水を溜めて、すすぎをする
押し洗いをする要領で洗剤を落とす(水を取り替えて、すすぎを繰り返す) - 柔軟剤を使う時は、規定量の柔軟剤を溶かしてすすぐ
- 泡がキレイに落ちたら、洗濯機で1分ほど脱水
- ハンガーに吊るして陰干しする
- アイロンをかける際は、テカリ防止のためかならずあて布をする
喪服の洗濯頻度「毎回洗うべき?」
お通夜に参列しただけなのに、短時間着用でも毎回洗うべきか迷いますよね。
ここでは喪服の洗濯頻度についてまとめていきます
基本的な考え方として、洋服は洗う回数が増えていくほどダメージが重なります。
喪服を含めたドレスやスーツなどのオシャレ着は、普段着と比べて値段が高いのもありますし着る頻度が低いのでシチュエーションに合わせて洗濯するまたは、クリーニングを判断すると良いでしょう。
洗濯頻度の判断目安
ここからは私の主観が強いですので参考程度にして、ご自身の判断を優先してくださいね!
喪服を洗濯するまたは、クリーニングに出す判断基準は以下の3つ
- 同じ喪服を次に着る予定
- 喪服着用で会食の有無
- 汗やタバコの匂い
次に着る予定がなく、保管期間が長くなる可能性がある場合は洗濯またはクリーニングを強くおすすめします。
例えば、お通夜に参列して数日後にお葬式にも出席する場合であれば短時間ですし洗濯しなくても大丈夫かなと考えています。
しかし、短時間であっても喪服を着用した状態でお食事をした場合は注意が必要
黒が深い喪服はシミや汚れが目立ちにくいですが、想像している以上に食べ物のカスやシミはついているものです。
また、真夏の暑い時期であったりタバコを吸われる方と一緒にいた場合は匂いがついているので数日後に着る場合でも対処が必要になってくるでしょう。
前述した通り洗濯する頻度が高くなれば、喪服はダメージを受けます。
できるだけ素材にダメージを与えることなく、型崩れなしに匂いを取る方法についても知っておくと便利です。
洗濯せずに匂いを取る方法
洗濯している時間がないけど、喪服についた汗やタバコの匂いが気になる時は以下のことを試してみてください。
消臭スプレーだけでもいいと考える方も多いですが、繊維の中に匂いが染み込んでるので上からカバーするのではなく匂いの元を取り除くと驚くほど違いがわかるでしょう!
洗わずに喪服の匂いを取る手順
洗濯をするわけではないですが、かなり匂い取りには効果がった方法です。
ここでは喪服についてお話ししてますが、フォーマルスーツ全体でこの方法が使えます。
- 蒸気/スチームにかける
- ドライヤーで乾かす
- 消臭スプレーを利用
喪服の場合アイロンを使用すると「テカリ」が出る可能性があるのでアイロンを使用する際は最善の注意を忘れないでくださいね!
アイロンのスチームでスーツに高温の蒸気を加えます。直接スーツにアイロンを当てると素材を痛める可能性があるので、少し話した状態で行ってください。
アイロンを使用しない場合は、入浴後の湿度の高い浴室にハンガーにかけて喪服を吊るし2〜3時間放置します。
その後ドライヤーの冷たい風でスーツについた湿気を飛ばしていくことで、一緒に匂いも取り除くことができます。
ここまでの流れで、スーツについた汗やタバコの匂いはかなり取り除かれていると思います。仕上げに消臭スプレーをすると気持ち的に完璧!
これで、洗濯の手間が省けてリフレッシュした喪服に仕上がります。ぜひ試してみてくださいね。
まとめ
喪服の正しい洗濯方法、自宅の洗濯機で洗い失敗してしまった私だからわかることをお話ししてきました。
いかがだったでしょうか?
喪服の洗濯マークを確認
オシャレ着用中性洗剤を利用する
ネットに上下セットで畳んで入れる
「テカリ」防止に布当ててアイロン
上記のことを忘れずにしていれば難しいことではないと思いますので、ご自宅で喪服を洗ってみてくださいね!